帝国のオーケストラ [音楽]
数日前のNHKBS2でベルリン・フィルのナチス政権下のドキュメンタリーをやっていました。左下のCDは1942年4月19日のヒトラー誕生日前夜祭のベートーヴェンの第九です。この映像の一部はドキュメンタリーにもありました。DVDも出ているようです。
やはり、ハーケンクロイツの垂れ幕のかかった舞台で、客席はナチスの高官ばかりの会場で、第九の演奏が終わった後ステージ下に駆け寄ってきたナチス宣伝相ゲッベルスとフルトヴェングラーの握手の場面は印象的でした。しかし、ヒトラー本人は何年かにわたって行われた自分の誕生日を祝す演奏会に一度も出席しなかったそうです。
あの気の短そうな瞬間湯沸器的な人物であろうヒトラーではベートーヴェンの交響曲など長すぎて聴いていられないのではと想像してしまいました。
その他、クナッパーブッシュや戦後まもなくのチェリビダッケの指揮の場面も少しですがありまして、非常に興味深かったです。チェリビダッケについてはまた改めて書くつもりです。
私の、この番組の印象では当時から絶大な人気のあったフルトヴェングラーとベルリン・フィルをアーリア人の文化の高さを誇示するためにナチス特にゲッベルスがベルリン・フィルを国有化して徹底的に利用したということが感じられました。
ベルリン・フィルはベルリン陥落の直前までコンサートやリハーサルをやっていたという話も印象的でした。
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