発売決定に寄せて:なぜ今「天地真理 私は歌手」なのか [音楽]
天地真理は「唯一無二のハイトーンの歌唱スタイルが再評価されています。」とSony
Music Shopに書いてありました。
巷では、徒党を組んだひとクラス分の女の子達が「ユニゾン」で歌い、幼稚園のお遊戯
に毛が生えたくらいのダンスをしています。(私の個人的感想です。悪しからず。)
(^^;
そんなテレビばかり見せられていると、自然と天地真理の歌声が私の脳裏に浮かびます。
(写真は全て他からお借りしました)
故藤山一郎氏は、旧東京音楽学校(現東京芸大)を出たバリトン歌手でした。歌謡曲に転向
後はテノールで歌っていました。「長崎の鐘」「東京ラプソディー」「青い山脈」等クラ
シックをベースにした歌い方で、昭和を代表する男性歌手と言って良いでしょう。
「戦後歌謡」と呼ばれ、人々が「爽やかな復興への希望」を感じる歌だと思います。
同じように、真理ちゃんの歌声は、「爽やかな元気」をもらえます。(^^;
真理ちゃんの歌声も藤山一郎と同様に、クラシックをベースとした歌い方です。高音が綺麗
とされる由紀さおりなどとは大きく異なった歌い方です。由紀さおりの歌い方は完全に歌謡
曲ナイズされた歌い方で、私には少しいやらしい歌い方に聴こえます。小柳ルミ子も同様
だと思います。(あくまでもクラシックとの比較で、このいやらしさが日本の歌謡曲の味わ
いであり、けして悪いという意味ではありません)
真理ちゃんの歌は、クラシックがベースと言っても、ちゃんと歌謡曲的情感になっていま
す。しかし、どこにも歌謡曲ナイズされたいやらしさは感じません。これが、「唯一無二
のハイトーンの歌唱スタイル」と言われる所以だと思います。言葉を変えれば、単なる
ファルセットではなく「天地真理流ファルセットの独特な歌唱スタイル」とでも言えば良い
のでしょうか。その爽やかな歌声は、聴く者の心を強く掴んで離しません。(^^;
さらに言えば、私はマリア・カラスの後に真理ちゃんを聴いても何の違和感もありません。
マリア・カラスが情感たっぷりに歌うオペラのアリアも、真理ちゃんの歌も同列に聴け
ます。「再評価」などと言う言い方は、私は少し抵抗が有ります。クラシックの分野に
おいて、マリア・カラスをおこがましくも「再評価」する人などいないでしょう。(^^;
追記:
私は、指原莉乃ちゃんはテレビの「バラエティー番組」では大変面白い女の子だと思って
います。でも、歌は聴いたことはありません。いや、あれだけ人数がいると、聞き分けられ
ません。(^^;
私は、時代が変われば音楽も変わることは否定はしませんが.........。
変化の激しい音楽シーンの流れの中で、天地真理の歌声は「普遍的価値」を持っていると
思っているのは私だけでしょうか。我田引水ですが。(^^;
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