BWV1009チェロ組曲第三番のギター編曲のこと [クラシックギター]
私は、バッハのチェロ組曲第三番はサダノフスキー版をベースに練習しています。サダノ
フスキー版は、単に1ページ大体9段の印刷なので、ページ全体が良く見えるので使って
います。この曲のイ長調版の編曲は、おそらくデュアルテ版がルーツでサダノフスキーや
アイスランドのThorlaksson版などは編曲がおおむね同じなので、デュアルテ版をお手本
にしている様です。私は学生時代はアスピアス版で練習しました。下はデュアルテ版のプ
レリュードの7小節目です。(サダノフスキー版も同じです)
アスピアス版はこの部分の3拍目の編曲が異なります。
下は、アスピアス版です。3拍目はバスを入れる代わりにファ#とミをオクターブ下げて
います。この後も同様なところは同じようにオクターブ下げた編曲になっています。私は
この部分はアスピアス版が好きで、当然弾きやすいです。どちらが良いか悪いかという事
は分かりませんが、音の響きはアスピアス版の方が単純で良いような気がします。
後の楽譜は、運指は別として、サダノフスキー版の通りに練習しています。
下は、デュアルテ版のアルマンドの8小節目です。
下は、Thorlaksson版です。3拍目の32分音符の所のシをファ#にしてしまっています。
弾きやすくはなりますが、私には受け入れられません。
運指等も含め、まだまだ私としてはこの曲は研究の余地がありそうです。
デュアルテ版が何時の出版かは分かりませんが、アスピアス版は1958年となっています。
どちらが古いのでしょう。(^^;
蛇足ですが。世間ではチェロ組曲第一番が良く弾かれますが、私は第一番はギターに向い
ていない曲だと思います。プレリュードはチェロで映画やテレビ等でもいろいろ使われま
すのでポピュラーではありますが、これはチェロだから良いので、ギターで弾くと私には
興醒めです。(あくまでも個人の感想です)(^^;
蛇足その2.Duarteはイギリス人なので英語読みだとドワーティのようです。デュアルテ
(ドゥアルテ)はポルトガル、スペイン語の発音のようです。
ギターによるバッハのチェロ組曲は、この人(ペトリニャック=Petrinjak)が秀逸です。
デシュパリ(Despalj)による編曲集も出版されています。
YouTubeで1番から4番がアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=enFPJcHv-s8
by 雨のトレモロ (2020-02-22 11:16)
雨のトレモロさん
コメント有難うございます。今後とも宜しくお願いいたします。
早速ペトリニャックの演奏を聴いてみました。現代の人が弾くバッハとしては、悪くない演奏だと思います。しかし、私の好みからは少し違うかなと思います。(^^;
by たこやきおやじ (2020-02-22 15:13)
私はポンセ版?とか言われる楽譜を師にもらって,それに多少勝手に音を足して弾いていました。デュアルテ(デュアート)もギター編曲は秀逸だと思います。昔は阿部保夫編(たぶん阿部恭士編)を弾いていました。
by Enrique (2020-02-24 18:39)
Enriqueさん
Enriqueさんでも色々と変遷の歴史があるのですね。(^^;
by たこやきおやじ (2020-02-24 18:59)