映画「南太平洋」 [映画]
私にはこの映画は中学生の時、女の英語の先生が、良い映画だったと感想を授業中に言って
いた記憶がおぼろげながらあります。
社会人になってミュージカルに興味を持ちだした頃、サントラ盤のレコードや、VHS、DVD
などを順次買って来ましたが、ハイビジョン映像に慣れた今日の私の目からは、これらの映
像は情けない画質でした。
今回デジタルリマスターのブルーレイ盤を買いました。以前から探していたのですが、2年
前に発売になった様で、最近気が付きました。
(写真は全て他からお借りしました)

この映画の背景は太平洋戦争ですが、本質的テーマは人種差別や年齢、出身、階級、知識
、文化、犯罪者等々に対する偏見です。一方で、この様な重いテーマを忘れさせられる、
素晴らしい音楽と美しい映像で観る者を魅了するエンターテイメント性の方が上回った、
ミュージカル映画になっていると思います。
不満足な画質のVHSやDVDでも、何度観ても飽きませんでした。現在の私としては、
ネリー(ミッツィー・ゲイナー)の米海軍看護少尉の軍服姿がたまりません。(^^;
どこかのブログでネリーを”従軍看護婦”と書いている人がいました。映画をよく見れば、
ネリーの出身地のリトルロックの新聞に、海軍少尉の正装の軍服姿のネリーの写真が載っ
ているシーンがあります。(ただし、映画の中の制服は、戦後の物の様です。)
訂正;赤字部分は私の記憶違いでした。下の2枚目の写真の様な、少尉の黒字に金すじの
入った看護帽姿の写真でした。何分ちらっとしか見えないので、思い込みがありました。
U.S.NAVY Nurse CorpsのOfficerなのです。ネリーが将校だから水兵のルーサーとの
階級差の関係が描けるのです。旧日本軍の”従軍看護婦”とは異なります。またついでです
が、黒人差別事件で有名なリトルロックという地名は、原作ではどうか知りませんが、この
映画公開時点では暗示的な地名になっています。


今日、ブルーレイのデジタルリマスター版を、50インチのテレビで観るのは格別の感が
あります。音声もパナソニックのディーガで24bit/192kHz化して、HDMIー光の音声分離
器を介して、24bit/192kHzのまま光でマランツのM-CR611に入力し、タンノイのデボン
で再生しています。


蛇足ですが
中学の英語の先生は、記憶が定かではありませんが、この映画は「日本が、悪者?、やっつ
けられる?...映画なので...」というような事も言っていました。当時の「戦争を
知らない”軍国少年”」の私としては、その言葉を聞いて映画館には行かなかったのだと思い
ます。
VHSやDVDでこの映画を観る様になってから、あの先生が言っていたのは、こんなに良い
映画の事だったのかと、先生の顔を思い出した記憶があります。
この映画は、英語の台詞や歌詞が大変聞き取りやすく感じます。今思えば、英語の先生はそ
れも言いたかったのかも知れません。”ヒヤリング”今は”リスニング”でしょうか。昔から大
変苦手な私でも他の映画に比べれば、確かに分かりやすいと思います。(^^;
当方は全然知らない映画ですが,70mmのコダクロームで撮っていれば,元の画質は最高でしょう。何分戦前からカラーフィルムを使っていた国ですから。
by Enrique (2021-05-13 06:22)
Enriqueさん
この映画の中の曲で「魅惑の宵」(SOME ENCHANTED EVENING)は、パーシーフェイスオーケストラ等で演奏されて、イージーリスニングではよく耳にする曲です。映画は見たことが無くても、この曲は一度は聴かれた事があると思いますが。(^^;
by たこやきおやじ (2021-05-13 10:32)