愛着というもの [クラシックギター]
私の1972年製河野8号は来年で購入から50年経ちます。今でも1995年製マヌエル・ベラ
スケスと日替わりで練習しています。家内は未だに名前を憶えていないので、私が練習し
ていると「新しいギターの方が、古いギターより音に深みがあり余韻も綺麗。全然違う。」
と言います。私としても当然の感想です。とは言ってもベラスケスが良いのであって河野が
悪いというわけではありません。
糸巻をGOTO/40G2000-2W-GGに、ナットをTUSQ PQ-6200-00に交換して弦高を⑥弦
12フレットを3.8mm⑥弦1フレットを約0.2mm?くらい、①弦12フレットを2.8mmに調
整してあります。サドルは河野オリジナルのままで弦高調整時に底面を少し削りました。
弦はオーガスチン/リーガル赤です。写真では分かりませんが、最新の状態です。(^^;
表板が少し白いまだらに見えるのは映り込みです。50年経っても塗装はほとんど綺麗なまま
です。

愛着と言ってしまえばそれだけの事かもしれません。
親から貰った当時の学卒初任給の約3か月分相当の15万円を握りしめて、当時渋谷にあっ
たギタルラ社に買いに行きました。河野15号を買う親との約束でした。途中の電車の中で
暗算してみると、15万円という金額は当時の4年分の学費と同じくらいでした。しかも自
宅通学が出来るのに無理を言って下宿させてもらったので、この費用も考えると4年間で
百万円以上かかる計算になります。1年浪人もしているので、入学祝とは言っても急に後ろ
めたくなりました。(^^;
その日ギタルラ社に置いてあった河野8号と15号全部を弾かせてもらって、納得した8号を
持って帰りました。残った7万円は黙って母に返しました。(^^;
古典ギター部に入ったら先輩が河野15号を持っていたので、少し悔しかったのを思い出し
ます。