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ミュージカル 南太平洋 [音楽]

私の一番好きなミュージカル「南太平洋」です。

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私がこの映画を初めて観たのはまだ中学生の時でした。その後も再上映やビデオ、DVDで何度も観ております。この映画の音楽のよさはあらためて語る必要はないでしょう。

「南太平洋」の原作やブロードウェイでの上演がどうなっているかは知りませんが、この映画のテーマは人種差別です。

最も顕著に表現されているのが、フィラデルフィア出身の海兵隊士官のケーブル中尉とトンキン人(ベトナム人?)のライアットとの恋でしょう。目の色や肌の色が違う人間には気をつけろと子供の頃から教えられたとはっきり歌っています。

また、農園主のエミールとアーカンソー州リトルロック出身の海軍看護少尉のネリーとの恋も、エミールがトンキン人の亡くなった妻と結婚していたこととその子供がいることに葛藤するストーリー。

エミールはフランスで町の悪者を殺してしまった過去があります。悪人だからといって殺してしまってよいのかと問いかけている様に思います。

一海軍兵士ルーサーの海軍士官であるネリーに対するほのかな恋心。

独身の海軍司令官の大佐のネリーに気がある態度を副官やケーブル中尉に笑われて、年寄りを馬鹿にするなと怒るシーン。

以上、人種、階級、年齢などさまざまな差別の問題を提起している映画だと思います。さらに、これは偶然かもしれませんが、ネリー少尉の出身地リトルロックではこの映画の作られる1~2年前に白人と黒人の共学問題で大きな事件が起きています。また、ルーサーの名前もマーチン・ルーサー・キング牧師を連想させます。

蛇足ですが

この記事を書こうと思って記憶が曖昧な所もあるのでネットで色々調べました。間違いが多いのがミッチー・ゲイナー演じるネリーのことです。海軍の従軍看護婦、や海兵隊看護士官という間違いです。従軍看護婦は旧日本軍などでのことです。ネリーは米国海軍看護少尉で軍属などではありません。軍属ではルーサーの恋が説明できません。映画のなかでは軍服が略服なのでよくわかりませんが、ネリーが任官した時の新聞の写真や、本人がセリフでネイビー、エンジンと言っております。エンジンとは米国の海軍少尉の階級の呼び方です。

蛇足の蛇足

この映画のクライマックスはエミールとケーブル中尉がマリールイーズという島に偵察に行って、日本軍に通信電波を傍受され、ゼロ戦から機銃掃射を受けるシーンです。ケーブル中尉は被弾して戦死し、エミールからも通信が途絶えます。この映画の制作費がいくらかは知りませんが、ゼロ戦の模型を使った特撮もうちょっと何とかならなかったのでしょうか。お粗末なシーンです。この映画で私が唯一白けてしまうところです。

 

 

 


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