天地真理アルバム「小さな人生」は白雪姫を守った [音楽]
天地真理の昭和50年12月に発売された「小さな人生」は前にも少し書きましたが、
B3の「ひとりぼっちのデート」が好きな曲のひとつで、歌詞が少し変更されていました。
最近さらに、大変な変更があることに気づきました。もうどなたかが言われていること
かもしれませんが、私には大変興味深いことです。
私は天地真理を「白雪姫」というのは好まないのですが、あえてここでは使います。
(写真は全て他からお借りしました)
作詞・山口洋子
「ひとりぼっちのデート」2番の歌詞で
レコーディングされた歌詞 歌詞カードの歌詞
♪〜とうに気持ちは あなたと暮らしているのよ ⇒ 同左
朝も昼もそれから もちろんそうよデュワー ⇒ 朝も昼もそれから もちろん夜も
元の歌詞の通り「もちろん夜も」と歌ってしまったら、天地真理はもう「白雪姫」では
なくなってしまったでしょう。レコーディングでは「デュワー」で何とかごまかそうと
したのでしょうが、歌詞カードと比べると「デュワー」の意味がわかる人には分かって
しまうでしょう。(^^;
さらに、直前の曲のB2の山口洋子・安井かずみ作詞の「明日また」では、やはり2番で
♪〜夢の中では とうに私 くちずけもしたし あなたのものよ〜♪ と歌っています。
続けてこの2曲を聴くと、もうプラトニックな状況の歌詞とはいえ「白雪姫」がしては
いけないことを想像してしまいます。(^^;
このアルバムは、天地真理の大人の歌手への脱皮を目指して企画されたのだと思いますが
山口洋子の天地真理としては「革命」的な歌詞を結局変えてしまい、曖昧な表現でお茶を
濁したのだと思います。当時のCBSソニーやプロダクションの誰も、恐れ多くてこれまで
の天地真理のイメージを壊す勇気がなかったのではと思います。(^^;
結果、このアルバムではギリギリ、天地真理の「白雪姫」としてのイメージは守られたと
思います。(^^;
ちなみに、このアルバムはほかの曲も含めレコーディングされた歌詞と比べて、歌詞カード
の歌詞が17箇所変更されています。その半分以上は「ひとりぼっちのデート」です。
アルバム「恋する夏の日」ではたった2箇所2文字だけです。このアルバムの変更の量は
異常です。何か混乱ぶりがわかるような気がします。
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