天地真理「ひとりじゃないの」を再び分析してみました [音楽]
ひこうき雲さんの「天地真理カフェ 一杯のレモンティー」のブログで、シングルの
3番の♬わたしが朝風に約束をしたなら♬の「に」が「何とも言えない優しさ」を感じる
とコメントされた方がおられました。
早速私もレコードを聴いてみました。アルバムバージョンとも比較してみました。
ところで、「ひとりじゃないの」のシングルは♬草原もかがやぁ~く♬に対してアルバム
は♬草原もかがやーく♬と譜面通りに歌っているのは有名な話です。
下のシングルジャケットに載っている楽譜と照らし合わせながら聴いてみました。
そこから見えてきたものは、録音時の森田公一氏や馬飼野俊一氏の「音楽的遊び心?」の
様なものが私には感じられました。(^^;
そして、そのような遊び心が曲として大変良い結果になった例ではないでしょうか。
シングル版は森田公一作曲、馬飼野俊一編曲です。
アルバム版は森田公一作曲、編曲です。
(下の写真はhatogairu kouenさんのブログからお借りしました)
シングル盤では確かに3番の♬朝風に♬の「に」は1~2番とは変わった歌い方です。
すなわち、2段目の2小節目の2拍目の四分音符を3番だけは二分音符で歌っています。
これが3番だけぐっと感情が入った様に感じるのだと思います。
後、特徴的なのは下の楽譜の全音符を全部二分音符+二分休符で歌っています。
このためシングル版は軽やかな感じに曲全体が聞こえます。
一方、アルバムバージョンは逆に1段目2小節目も2段目2小節目も2泊目の四分音符を二分
音符で全て歌っています。さらにシングルとは異なり全音符は、ちゃんと全音符の長さで
歌っています。
アルバムバージョンはシングルを聴いた後では、全音符の所が一層特徴的に聞こえます。
私には、ここは真理ちゃんの地声に近い所なので何時も聞き惚れてしまいます。(^^;
このように譜面と録音されたものが少し異なるのは、録音時に「先生」のご指示があった
からでしょう。100の質問で、天地真理さんがレコーディングの時自分で歌詞や譜面を
変えることは無かったと言われていました。すべて「作曲家の先生」の指示に従っていた
と書かれていました。
長々と書きましたが、天地真理「ひとりじゃないの」はシングルもアルバムバージョンも共
に素晴らしく良い「編曲」になっていると改めて思いました。(^^;
そして、最近色々と憂鬱になることが多い私に、この天地真理の歌声は元気を沢山与えてく
れます。
尚、「ひとりじゃないの」はシングル、アルバム、カセットが当時販売されていました。
私は以前YouTubeの音源だけでこれらを聴き比べて、大変混乱したことを書いてしまいまし
た。今回はちゃんとレコード盤で確認しながら調べました。(^^;
私のブログの話題を取り上げていただきありがとうございます。
漠然と感じていたことを楽譜の上で教えていただき、納得がいきました。私など楽譜を見ていても微妙な長さの違いとかはすぐにはわかりません。その点、楽器を弾かれる方は違いますね。アルバム版のぐいぐい高揚していく感じ(ここは私も大好きです)がどうして生まれるかもわかりました。
ただ、作曲者の指導ということですが、「自分で歌詞や譜面を変えることは無かった」というのはおそらくWEB版のQ57への回答だと思いますが(<私は歌手>のブックレットの「100の質問」には載っていません)、WEB版Q40(ブックレットではQ42)(これは実は私の質問です)への回答ではご自分でもよくわからないようです。自己流という可能性も挙げておられますから、細かいニュアンスのところはそういうところもあったのではないでしょうか。
いずれにしても大変参考になりました。私のブログでも関連した話題のところでこの記事をご紹介したいと思っています。ご了解ください。
by ひこうき雲 (2019-03-05 14:54)
ひこうき雲さん
大変ご無沙汰しております。
WEB版のQ57は実は私がした質問です。(^^;
ボツになったので残念です。
シングルの「朝風に」の「に」の部分は、3番だけ二分音符にしているので、天地真理さんがその場でアドリブで歌われた可能性はあると思います。
そのほかシングルで、「草原もかがやぁ~く」や音符の長さを変えているのは全て1~3番まで同じように歌っているのでアドリブとは考えにくいです。
by たこやきおやじ (2019-03-05 18:00)