「ブザンソン音楽祭における最後のリサイタル 」 ピアノ ディヌ・リパッティ [音楽]
リパッティのことは、このブログを書き始めた最初の頃にたった2行しか書いていませんでした。
リパッティの評価は今でもかなり高いようです。CDも出ています。色々な評論も読みましたが私が感じているものと少し違います。
私のリパッティのこの演奏の感じ方は、ピアノの1音1音に彼の息遣いの様なものを感じます。私がこんな感じ方をする演奏はピアノでは他に私は知りません。評論には高貴で端正な演奏など色々書かれているのを読みました。私としては、演奏者の息遣いが織り込まれた人間味溢れる音やタッチがバッハではあまり感じないのですが、ショパンやシューベルトの曲には息吹を与えていると思います。
やはり、演奏を言葉で説明するのは難しいですね。前に書いた、「このレコードを聴いていると涙が出そうになります」がやはり一番の私の感じです。
これは、決してこの演奏会の後リパッティが若くして病で死んでしまったからというお涙ちょうだい式の話しとは関係ありません。昔は、このレコードの日本語のタイトルはたしか「ブザンソン告別リサイタル」だったと思います。
このレコードの曲目です。バッハ、モーツァルト、シューベルト、ショパンの順です。
1. 拍手 |
2. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 I.前奏曲 |
3. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 II.アルマンド |
4. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 III.クーラント |
5. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 IV.サラバンド |
6. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 V.メヌエットI&II |
7. パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825 VI.ジーグ |
8. ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310 第1楽章:アレグロ・マエストーソ |
9. ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310 第2楽章:アンダンテ・カンタービレ・コン・エスプレッショーネ |
10. ピアノ・ソナタ 第8番 イ短調 K.310 第3楽章:プレスト |
11. 即興曲 第3番 変ト長調 D.899-3 |
12. 即興曲 第2番 変ホ長調 D.899-2 |
13. 13のワルツ 第5番 変イ長調 作品42 ≪大円舞曲≫ |
14. 13のワルツ 第6番 変ニ長調 作品64-1 ≪小犬のワルツ≫ |
15. 13のワルツ 第9番 変イ長調 作品69-1 ≪別れのワルツ≫ |
16. 13のワルツ 第7番 嬰ハ短調 作品64-2 |
17. 13のワルツ 第11番 変ト長調 作品70-1 |
18. 13のワルツ 第10番 ロ短調 作品69-2 |
19. 13のワルツ 第14番 ホ短調 遺作 |
20. 13のワルツ 第3番 イ短調 作品34-2 ≪華麗なる円舞曲≫ |
21. 13のワルツ 第4番 ヘ長調 作品34-3 ≪華麗なる円舞曲≫ |
22. 13のワルツ 第12番 ヘ短調 作品70-2 |
23. 13のワルツ 第13番 変ニ長調 作品70-3 |
24. 13のワルツ 第8番 変イ長調 作品64-3 |
25. 13のワルツ 第1番 変ホ長調 作品18 ≪華麗なる大円舞曲≫ |
リパッティいいですね。私はブザンソン盤は何か聴くのに耐え難いような気がして、スタジオ録音盤(自宅録音?)の方で聴いています。
なかでもショパンのワルツ集の中の遺作のホ短調が絶品だと思います。木枯らしが吹きすさぶかのような悲しさは、他の誰からも聴けません。
by mickey (2008-10-22 22:16)
mickeyさん
リパッティのレコードはほとんど持っていると思いますが、やはりブザンソンが素晴らしい演奏です。
by たこやきおやじ (2008-10-23 14:00)