シンワ測定 テーパーゲージ NO700A 62600 買ってみました [クラシックギター]
ノギスで弦高測定をするには、デップスゲージを使っているのですが大変デリケートな
作業になります。この前ネット上で、0.1mm目盛りのテーパーゲージを弦高測定に使っ
ているのを見て、私も使ってみようと考えました。
最も簡単に弦高を測るには、下の手書きの図の様に測るのがやりやすいです。しかし、
図からも分かるように本来の使い方ではないので、読み取り値 x と実際の弦高 h
には誤差が出ます。この事が気になりましたので、一応計算してみました。
誤差を考慮した実際の弦高 h は、 図から r を弦の半径として
h=xcosθ-r(1-cos2θ)
となります。
cosθ、 cos2θ の値は、ゲージを実測して tanθ=0.0636 となるので三角関数の公式
を使って計算すると、cosθ=0.998 、cos2θ=0.992 ですので h が計算できます。
今、プロアルテEJ45の6弦(1.1mm径)を使って、12フレットの弦高を4mmと目盛りを
読んだとすると x=4mm 、 r=0.55mm だから h=3.99mmとなります。四捨五
入すれば読み取った目盛りの値を h としてよい事が分かりました。即ち図のような使い
方においては、テーパーゲージの角度と弦の断面が円である事による誤差は、無視できる
という事です。1弦も同様です。
普通の定規と、目盛りを直角に合わせた場合と、角度2θ傾けた場合でも私の目では目盛り
の読みは変わりません。ルーペで見れば0.01mmくらいはズレているのでしょう。
計算上も、実測上も、弦高調整の為の0.1mm単位程度の測定なら、目盛り通りで十分に
使える事が納得出来ました。とは言っても、老人の目で細かい目盛りを読むのは非常に辛
いです。(^^;
後で気が付いたのですが、現代ギター社の製品で、ギター弦高専用のゲージを売っている
ので、これを使った方がもっと簡単に測れるようです。(^^;
今度買っておこうと思っています。
(現代ギター、アマゾンでは売り切れになっていました)
上から目盛りが見れるので大変便利だと思います。
下手糞な図で恐縮です。
以上長々と書きましたが、cos の値が ≒1なので、計算するまでもなかったのかも知れま
せん。(^^;
今後、弦高の調整を何時するかは分かりませんが、ノギスはやはり測定しやすいジョウを
使って、ナットやサドルの厚さや、高さの測定に使用したいと思います。
蛇足
以下どうでもよい事ですが、過去私の持っている1972年製の河野を河野7号と書いてし
まった記事がいくつかあるのですが、河野8号の誤りです。7号と8号を間違えるのには
思い出深い理由があります。またどこかで書こうと思います。
上は、私の河野のラベルです。これで、もう間違えないでしょう。(^^;